*1番目の道のり
ラ・”ブイユ”(La“Bouille”)と言う地名の由来
地名の語源として確かなことはわかりませんが、いくつかの説があります。
- ブイユ(bouille)はぬかるみ(bourbier)や湿地(marais)という言葉と共通していて、この場所は沼地だったと思われます。川岸の村は度々洪水に襲われ、土地は実際ひどい泥土だったにちがいありません。
1855年アメリー・ボスケは、著書『挿絵で見るノルマンディ』の中に、ラ・ブイユはほんとうにとても汚い村で、大広場は舗装されておらず、家畜小屋、宿屋、通行が不便な多くの路地に囲まれていたと書いています
- ラテン語のブラーレ(bullare)には、「沸騰する、泡立つ」の意味があり、これが地名にも残っていると思われます。おそらく満潮が川を遮るとき,前面が垂直の壁になって、強く波立ちながら進む潮津波が起こり、時に激しく蛇行しながら大きな渦を引き起こす原因になったことでしょう。
- 最後に古い地図には、ラ・ボヴィユ(la Boville)と記されています。これは牛小屋(bouverie)を意味します。このことから、セーヌ川のほとりに牧場があったことはどうやらほんとうのようです。この地名に見られる“V”は、何世紀もの間に“U”に変わっていったと考えられます。